「フッ素配合ハミガキ」の3つの効果と上手な使い方!
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このコラムを書いた人
歯科衛生士 M T
あさざわ歯科、歯科衛生士の M T です。 一人でも多くの方が、健康的な歯で幸せな生活を送れるよう治療に対する不安や恐怖を和らげ、安心して治療を受けて頂くために、日々勉強をしていきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。
こんにちは! 越前市のあさざわ歯科医院、歯科衛生士のMTです。
みなさん、前回の『歯磨き後のうがい』気をつけていますか ?
今まで損をしていましたね。
今日は前回に引き続き、フッ素の効果で虫歯を予防する
『フッ素配合ハミガキ』の上手な選び方と使い方ついてのお話しです。
◆「フッ素」で大人もこどもも虫歯のない歯を目指そう!
・フッ素(フッ化物)で虫歯予防をするのは子どもだけ、と思っていませんか?
・実は、大人にもフッ素は重要なのです。
歯周病や加齢などで露出した歯の根元の部分にできる「根面虫歯」や、
治療で詰めたものの周囲にできる「二次虫歯」など、
大人には「大人ならではの虫歯」があります。
・もちろん、大人の虫歯予防にもフッ素は有効です。
・今日は、大人にもこどもにも、虫歯予防に欠かせない
「フッ素配合ハミガキ」の上手な使い方について お話しします。
◆身近な食品、歯や骨にも含まれる「フッ素」とは?
・「フッ素」は自然界に広く分布している元素の1つで、
土壌、地下水、海水はもとより、海中で暮らす魚介類や海藻、
土で育つ穀物、野菜、果物、お茶など、
日本人に身近な多くの食品にも含まれています。
・こうした食材を取り入れる私たちの歯や骨、血液にも
フッ素は含まれており、健康なからだづくりに欠かせない役割を果たしています。
◆「虫歯予防」に役立つフッ素の3つの働き
・虫歯は虫歯原因菌が出す酸によって歯が溶ける病気です。
ハミガキなどに配合されている「フッ素」には、
「虫歯予防」に役立つ3つの働きがあります。
・① 「再石灰化」を促進する
酸により歯から溶け出したカルシウムやリンの再沈着(再石灰化)を促進します。
歯の表面に穴があいた虫歯になる一歩手前の状態である
「初期虫歯」を健康な状態に戻す助けとなります。
・② 歯質を強化する
歯の表面を酸に溶けにくい性質にします。
特に乳歯や生えたての歯は酸に弱いので、
「フッ素配合のハミガキ」を使い、歯質強化に努めましょう。
・③ 細菌が酸をつくり出すのを抑制する(細菌の酸産生抑制)
歯みがきで落としきれなかった、歯垢の中の虫歯原因菌の働きを弱め、
原因菌が作る酸の量を抑えます。
◆フッ素を使った虫歯予防の方法
・フッ素を使った虫歯予防はどんな方法があるのでしょうか?
大きくは、フッ素を体内に取り入れる「全身応用」と
フッ素を歯に直接作用させる「局所応用」の2つに分けられます。
・「局所応用」には歯科医院で歯にフッ素を塗ってもらうフッ素塗布、
自宅でも使用できる「フッ素配合ハミガキ」や「フッ素洗口剤」でケアする方法などがあります。
◆「フッ素配合ハミガキ」のフッ素配合量と見分け方
・現在市販されているハミガキのうち90%以上にフッ素が配合されています。
多くの人がフッ素配合ハミガキを使っているわけです。
このように広く普及しているフッ素配合ハミガキですが、
従来、フッ素配合ハミガキに配合されるフッ素の量は1000ppm以下となっていました。
・しかし、最近では「1000ppm超1500ppm以下」の、
より多くのフッ素を配合した「高濃度フッ素配合ハミガキ」も販売されています。
これは、諸外国で採用されている国際基準(ISO)と同じく
フッ素が1500ppmを上限として配合された
製品の販売が2017年3月に認められたものです。
・「高濃度フッ素配合ハミガキ」はパッケージのどこかに
フッ素配合濃度の記載がありますので、見分ける際の目印にしてください。
◆フッ素配合ハミガキの選び方と注意点
・ハミガキに配合されたフッ素は、磨いている間の効果に加え、
歯を磨いた後も、口の中の歯や粘膜に残ったフッ素が
少しずつ唾液にまざり効果を発揮し続けます。
・そのため、効果的に虫歯を予防するためには、
長い時間フッ素が口の中にとどまっていることが大切です。
フッ素が配合されたハミガキは数多くありますが、
フッ素を口の中に長く残す工夫がされたハミガキを選ぶことがポイントです!
・また、虫歯になったことのある方や歯の根元の露出が見られる方など、
虫歯リスクの高い方は、必要に応じて高濃度フッ素配合ハミガキを活用しましょう。
・なお、高濃度フッ素配合ハミガキも使い方は同じですが、
6歳未満のこどもへの使用は控え、手の届かないところに保管して下さい。
◆「フッ素配合ハミガキ」の上手な使い方
・フッ素配合ハミガキを効果的に使用するために「使用量」や「すすぎ方」に気を配りましょう。
①年齢に応じた量のハミガキをつける
大人の場合は2cmが適量です。
年齢別の使用量の目安は次の表をご覧ください。
②ハミガキを全体に広げる
ハブラシを口に入れた場所からすぐに磨き始めるのでなく、
まずハミガキを歯面全体に塗り広げましょう。
③歯をみがく
3分間、泡立ちを保つようにして磨きましょう。
④ハミガキを吐き出す (うがいは1回のみ)
口の中のハミガキを吐き出します。
この時、できるだけハミガキを吐き出すことで、
あとのすすぎが少ない水で行いやすくなります。
◆虫歯予防には継続して使うのがポイント
・フッ素のすぐれた虫歯予防効果は、毎日コツコツ使うことで得られるもの。
飲食などで口内環境は変化し、歯はむし歯のリスクにさらされます。
・だからこそ、毎日のケアでフッ素をしっかり取り入れ、
継続的に虫歯予防に努めることが肝心です。
手軽に取り入れられる「フッ素配合ハミガキ」をぜひ活用しましょう。
参照
・いかがでしたか?
「フッ素」を利用した虫歯予防について理解が深められたでしょうか。
・歯科医院での「フッ素塗布」はこどもが行うものというイメージがありますが、
大人でも必要に応じてしてもらえますので、
年に2回は歯科健診を受け、プロのチェックを受けることをおすすめします。
・フッ素を上手に使って、大人もこどももむし歯のない歯を目指しましょう!
只今、あさざわ歯科医院では「大人の定期健診」を受けられた方は
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