スマートフォン使用も影響? 顎関節症が増えている理由|越前市の歯医者「あさざわ歯科医院」

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スマートフォン使用も影響? 顎関節症が増えている理由

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このコラムを書いた人

あさざわ歯科医院院長 浅澤 清隆

あさざわ歯科、院長の浅澤清隆です。

私は地域のかかりつけ医として、

また、日本口腔インプラント学会専門医として、

日本の成人80%以上が罹患しているといわれる歯周疾患に精通し、

地域の皆様のお口の中の健康向上に寄与したいと思っております。

宜しくお願い致します。

 

 

 

スマートフォン使用も影響?顎関節症が増えている理由

 


 

 

 

こんにちは ☺ 

越前市・あさざわ歯科医院 院長の浅澤清隆です!

 

顎関節症を引き起こす要因はさまざまですが、今、

スマートフォンの長時間使用など、日常生活の

何気ない習慣が影響しているといわれています。

 

今回は私も経験があり、あまり知られていない

顎関節症の治療法 についてお話しします。

 

 

 

 

 

スマートフォンの使用も影響関節症が増えている理由

 


 

 

ここ数年、顎関節症(がくかんせつしょう)を訴える

患者さんが増えているといわれています。

 

顎関節症を引き起こす要因はさまざまですが、

スマートフォンの長時間使用など、

日常生活何気ない習慣が影響しており、

こうした習慣変えることが予防や治療につながります

 

顎関節症の症状や原因となる生活習慣、

普段から心がけたい予防対策などについて今日は詳しくお話します。

 

 

 

 

 

あごの関節ってどこにある? (以前の復習です)

 


 

 

あごの関節は「顎関節」と呼ばれ、

お口を開け閉めするための関節のことです。

顎関節は耳の前にあり、下顎頭カガクトウという

下あごの付け根の骨のデッパリと、

下顎窩カガクカという側頭骨の下端の骨の

くぼみで構成されています。

 

 

下顎窩下顎頭との間には

このイラストのように「関節円板があります。

 

この「関節円板」は帽子の様に下顎頭に

かぶさっていて、下あごが動く時、

骨と骨がずれないようにクッションの

役割をしている組織です。

 

 

 

 

あごの関節は独特な動きをします

 


 

 

お口を開けると、下あごの付け根である下顎頭はクッションの役割をする

「関節円板」と一緒に前方に滑走(滑るように移動)し、

骨のくぼみである下顎窩から離れていきます。

 

 

お口を閉じている時、関節円板下顎頭下顎窩の間にあります。

お口を開けると下顎頭と一緒に関節円板も前に移動します。

 

 

 

 

関節円板のずれによる症状

 


 

 

帽子の様に下顎頭に被さっている関節円板が前方にずれると、

お口を開けるときに下顎頭関節円板をかぶり直す際にカクッ」と音がします。

 

さらに、関節円板下顎頭の前方移動の邪魔をすると

が開きにくくなります

 

 

 

 

 

複数の要因が積み重なって顎関節症に

 


 

 

顎関節症は、あごの関節や周辺の筋肉に異常が生じる病気です。

 

口を開けたときに音がする

口を開けると、あごの関節周囲の筋肉などに痛みが出る。

口が思ったように開かない。

 

 

 

 

 

顎関節症の発症の要因はひとつではない

 


 

 

顎関節症は多因子疾患

 

① 様々な態癖

② 歯列接触癖

③ かみ癖 (片側での咀嚼癖)

 

①は患者が自覚しているので → 改善しやすい

②、③は患者が無自覚なので → 自覚しないと改善せず

 

当院では③が最も悪影響と考えています。

 

 

 

 

 

複数の要因が積み重なって顎関節症に

 


 

 

顎関節症の原因は一つに決められるわけではありません。

日常生活の中で、あごへの負担が積み重なることで発症します。

 

あごに負担をかける要因としては歯ぎしり、食いしばり

上下の歯を接触させる癖(Tooth Contacting HabitTCH

うつぶせ寝、頬杖などが考えられます。

 

こうした要因が積み重なり、あごへの負担が許容量を超えた場合に

顎関節症を発症するというわけです。

 

許容量は人によって異なり、

男性よりは女性のほう関節症になりやすい傾向です。

 

 

 

 

 

顎関節症の特徴

 


 

 

女性>男性

 

10代後半より増加

20代~30代で最大その後高齢者や

年齢を重ねると徐々に減少していく。

雑音から痛みに移行するのは1割程度

 

 

 

 

 

複数の要因が積み重なって顎関節症に

 


 

 

あさざわ歯科医院では、新型コロナウイルス蔓延の状況下に

顎関節症の患者さんが増加した印象があります。

 

考えられる理由として、まず行動制限等によるストレス

歯ぎしりや食いしばりが増えたことが挙げられます。

 

また、マスクをする時間が増えたことで、

下あごを動かしてマスクのずれを直したり、

息苦しさを解消したりしたことで、

あごへの負担が増した可能性もあります。

 

 

 

 

スマートフォンの使用時間が増えた

ことも影響したと考えられます。

スマートフォンを使用する際は、

下を向いて猫背なることが多くなります。

 

かがみになると下あごが前に出やすくなります

無意識に上下の歯を軽くかみ合わせて、

下あごが前に出ないように抑えようする人もいます。

どちらも、あごに負担のかかる動きです。

 

 

 

 

 

日常生活の何気ない習慣が要因に

 


 

 

スマートフォンの使用時間が増えた

ことも影響したと考えられます。

現代の“習慣病” となっています。

 

・様々な態癖

が原因になることもあります。

 

 

 

 

 

 

スマートフォンを使用する際は姿勢に注意

 


 

 

顎関節症はさまざまな要因が重なって発症するため、

これらの要因を一つずつ減らしていくことが大切です。

 

しかし、食いしばり、歯ぎしり、うつぶせ寝のように、

寝ている間に無意識に行ってしまう行動を

やめることは難しいものです。

 

上下の歯が接触しないように意識することは、

起きている間にできる方法の一つです。

 

パソコンやキッチン、トイレなどよく目に付く場所に

上下の歯を接触させない」という内容の

付箋やメモを貼って、

普段から意識づけを行うのもよいでしょう。

 

 

 

 

また、近年はスマートフォンの使用時間が延び、

より影響が大きくなっていることから、

使用習慣を変えることが予防として

大きな役割を果たすと考えられます。

 

スマートフォンを長時間連続して使用すると

下あごに負担のかかる姿勢もまた長くなります

 

そこで、使用開始から15〜20分程度、

長くても30分以内でアラームを設定し、

アラームが鳴ったらいったんスマートフォンを

置くようにしましょう。

 

そして、ストレッチなどで背筋を伸ばし、

口を開けてあごの周りの筋肉や関節を動かしてください。

長時間行う必要はなく、1回ずつで構いません。

休息を挟んで姿勢やあごへの負担を

リセットすることが大切です!

 

 

 

スマートフォンを見る際の姿勢自体を改善する方法もあります。

スマートフォンを持っている側の肘を反対側の手で

体の中央に引きつけるようにすることで、

画面の位置が高くなり猫背になりにくくなります

 

スマートフォンだけでなく、パソコン作業の時も、

前かがみにならないように注意したいものです。

 

にノートパソコンは、視線が下がって猫背になりがちです

可能であれば、パソコンの下に台を置くなどして画面の高さを上げ、

背筋伸ばせるようにするとよいでしょう。

 

 

 

 

 

早期治療が大切! 受診の目安を知っておこう

 


 

 

もし、関節症と思われる症状が出た場合は、

早めに受診することが大切です。

以下に受診の目安を示します。

 

 

〇口を開けたときに音がする場合

口の開けにくさや痛みがなく、音だけしか症状がない場合は、

症状が軽いため治療は不要と考えられています。

前述の予防法を心がけてみてください。

 

 

〇口を開けると、あごに痛みが出る場合

痛みがある状態は生活にも支障が大きいため、受診が必要です。

 

 

〇口が思ったように開かない場合

どの程度口が開けられるのか、自分で調べてみましょう。

口を開けたときに、指を縦に揃えて何本入れられるか確認します。

 

 

指3本が問題なく入る場合・

正常と考えられるため、受診は不要です。

 

 

人差し指と中指の2本は入るが

薬指も合わせた3本は入らない場合・

知らないうちに顎関節症になって、

慢性化している状態の可能性があります。

この状態からの治療は長期間を要することが多いため、

早めの受診と歯科医との治療方針相談が必要と考えられます。

 

 

人差し指1本は入るが、人差し指と

中指2本は入らない場合・

顎関節症になって間もない状態の可能性があります。

早めの受診が推奨されます。

 

 

人差し指1本も入らない場合・

顎関節症よりも重い病気の可能性があるため、

受診が必要と考えられます。

 

 

 

 

顎関節症は早期治療が大切! 

 


 

 

顎関節症は早期に治療を開始するほど治りやすく、

放っておくと慢性化して治療も長びく傾向にあります。

 

口の開けにくさや痛みが出始めてから2~3日経っても

症状が改善しない場合は、1週間以内に受診しましょう。

 

頻度は低いですが、腫瘍や骨の異常など、顎関節症

以外の病気で症状が出るケースもあるため、

まずは他の病気がないかどうか調べる必要があります。

 

 

 

 

スマートフォンの影響? 顎関節症 まとめ

 


 

 

治療を行う場合も、生活習慣を見直して

あごへの負担となる要因を減らすことが基本です。

 

生活習慣へのアプローチが難しい場合や、

十分な効果が得られない場合は、

消炎鎮痛剤の処方や、あごへの負担を軽減する

ためのマウスピース作製などを行います。

 

投薬などによって一時的に症状が緩和されても、

生活の中での要因を取り除くことができなければ、

再び症状が出てしまい、治療に依存することになってしまいます。

 

日常の中で可能な限り要因を取り除くことが

関節症の治療では何よりも大切です!

 

 

 

いかがでしたか? 

スマートフォン使用も影響?顎関節症増えている

理由について理解が深められたでしょうか。

 

関節症治療は、日常の中可能な限り要因

取り除くこと何よりも大切です

受診の目安を参考に早めの治療をあさざわ歯科医院にご相談ください。

 

『日本口腔インプラント学会 専門医、

インプラント施術40年の浅澤清隆』がお伝えしました。

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越前市あさざわ歯科医院、院長の浅澤清隆 でした。

 

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