出産中に歯痛は絶対避けたい! 妊婦さんが歯医者に行くべき時期
- 歯医者さんの耳寄り情報
このコラムを書いた人

歯科衛生士 KN
あさざわ歯科、歯科衛生士のKNです。
むし歯や歯周病から歯を守っていく大切さをより多くの患者様に伝えられるように、日々、勉強をしていきたいと思っております。
安心して治療やクリーニングを受けて頂ける環境づくりを目指します!
出産中に歯痛は絶対避けたい! 妊婦さんが歯医者に行くべき時期
1.妊婦さんが治療を行える時期
2.妊娠中に治療を終わらせるべき3つの理由
3.妊婦さんがむし歯になりやすい3つの理由
4.歯医者さんに行く前に知っておくべきこと
5.まとめ
1.妊婦さんが治療を行える時期
■安定期がオススメ
基本的に、妊娠中に歯医者さんで治療をしてはいけないない時期というのはありません。
しかし、妊娠初期はつわりなど体調の変化が激しい人もいます。
お腹の赤ちゃんとお母さんの状態が安定する
安定期(妊娠5か月~8か月)であれば、
ほとんどの人にとって問題はないと思われます。
虫歯や歯周病の治療など気になるものは、
この時期に入ってから治療をしたほうがよいでしょう。
もちろん、虫歯の痛みがひどくなってきた、
腫れてきたなど緊急に治療したほうがよい場合は、
いつの時期でも歯医者さんにかかるようにして下さい。
■妊娠初期や後期は軽めの治療を
お母さんの体の状態などにもよりますが、
妊娠初期(妊娠1か月~5か月)はつわりがあり、歯みがきをしたり、
治療器具をお口の中に入れられることで吐き気をもよおす人もいるので無理は禁物です。
また、妊娠2か月~3か月ごろはとても流産しやすい時期なので、
緊張を感じたり長い治療を行ったりことはおすすめできません。
妊娠後期(妊娠8か月~10か月くらい)も問題なく治療を受けられますが、
人によっては治療台に寝かされることでお腹が張ってしまい、辛いと感じるお母さんもいます。
急なむし歯の腫れや痛みが出た場合は別ですが、
なるべくなら出産を終えた後に治療を再開することをおすすめします。
2.妊娠中に治療を終わらせるべき3つの理由
■いざ分娩の時に痛みが出ても治療が出来ない
陣痛がきてこれから分娩となった時に、
虫歯が痛みだす可能性もゼロではありません。
しかし、もし分娩中に虫歯の痛みが出ても、その治療は後回しになる可能性が高いです。
つまりその状態で出産しなくてはいけません。
出産中は力むため、歯を噛みしめる必要があります。
そのとき、妊婦さんにはお産の痛みだけでなく、虫歯の痛みも加わることになるのです。
考えただけでも恐ろしいですよね。
痛みが倍増しないように、治療はそれまでに終わらせておきましょう。
■出産した後は歯医者さんに通う時間がない
赤ちゃんが生まれれば歯医者さんに通う時間ができると思っている人が多いですが、
現実にはなかなか難しいと思った方がよいでしょう。
数時間ごとの授乳や寝かしつけ、家事などに加え、役所への届け、
お祝いのお返し選びなど、赤ちゃんを預かってもらえる人がそばにいなければ
なかなか歯医者さんに通うこともままなりません。
人にもよりますが、3か月から1年くらいは忙しい日々が続くでしょう。
■虫歯菌を赤ちゃんにうつしてしまう
お母さんお父さんや周りの家族に虫歯や歯周病がある人はいませんか?
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中に虫歯菌はいません。
それなのに、まわりの家族が虫歯や歯周病などが治っていない状態で、
赤ちゃんとキスや口移しなどをすると菌がうつってしまいます。
唾液から感染することが多いので、お子さんのことを思えば、
出産前に虫歯などはすべて治しておくべきです。
もちろん、お母さんだけでなく、お父さんやおじいちゃんおばあちゃん、
兄弟なども含めて歯医者さんに通い、処置をほどこしておきましょう。
3.妊婦さんがむし歯になりやすい3つの理由
■ホルモンバランス
普通であれば、唾液が分泌されることで
お口の中の汚れを流す働きがあります。
しかし妊娠している時期は、ホルモンのバランスが崩れ
唾液が粘りやすくなるため、食べかすが残りやすくなります。
それによりお口の中が酸性に偏って、細菌が増えやすくなってしまうのです。
■つわり
妊娠初期のころはつわりの影響で胃酸が逆流し、お口の中が酸性に偏りがちになるため、
歯が溶けだしやすい口内環境になってしまいます。
全員がそうではありませんが、お母さんの中にはつわりで
歯ブラシを口の中に入れるのも気持ち悪いという人もいるのです。
そういう理由も手伝って、なかなか歯みがきをきちんとできなくなることも、
虫歯になりやすい理由のひとつです。
■免疫力が下がる
妊娠している最中はホルモンバランスが崩れやすくなり、
免疫力が落ちてしまうことがあります。
免疫力の低下は、口内環境にも影響します。
その結果、虫歯菌などの細菌が増えやすくなってしまうのです。
4.歯医者さんに行く前に知っておくべきこと
■赤ちゃんにレントゲンは影響ないか
歯医者さんの場合、レントゲンを撮るのは顔やあごの部分のみなので、
お腹にX線が当たるということは考えづらいです。
念のため、防護エプロンでお腹を隠して撮影すれば問題ないとされています。
あさざわ歯科医院では、「デジタルレントゲン」というものを導入しています。
これは普通のレントゲンの約10分の1の線量で撮影出来る機材ですので、
影響は全くありません。ご安心下さい!
■お腹が張って苦しくないか
歯医者さんによっても違いはありますが、お母さんのお腹の張り方により
イスの倒す角度を加減するため、苦しくなりづらい姿勢をとらせてもらえるはずです。
もし不安であれば、妊婦の歯科治療を積極的にしている歯医者さんを選ぶようにしましょう。
ホームページの情報や口コミなどを参考にして、
より配慮が行き届いた歯医者さんを探してみてください。
もちろん、あさざわ歯科医院では、
経験豊富なスタッフが適切な対応を心掛けています。ご安心下さい!
■麻酔をしても大丈夫か
歯医者さんの麻酔は、歯肉のみに効く局所麻酔というものです。
麻酔自体も無痛分娩などに使われる麻酔ですので、
赤ちゃんに影響することはほとんどないでしょう。
気になる場合は、事前に歯医者さんにしっかり確認するようにして下さい。
■親知らずの抜歯やインプラントはできるか
親知らずを抜くと、はれや痛みが大きいこともあり、抗生物質を飲むことが多いです。
また、インプラントや歯周病がひどくなったときの外科手術なども、
場合によってははれや痛みをともなうこともあります。
その場合でも、抗生物質を飲む可能性があるのです。
抗生物質は、安全性が証明されているものもありますが、
中には赤ちゃんへの安全性が証明されていないものもあります。
歯医者さんにきちんと「妊娠している」と伝えておかないと、
処方されてしまう可能性があるので気をつけましょう。
抗生物質の中には、骨や歯の発育をさまたげるものもあるので注意が必要です。
抜歯やインプラントなどは急ぎでないようなら、
妊娠前、もしくは赤ちゃんへの授乳が終わったあとに行ったほうが無難でしょう。
5.まとめ
あまり知られていませんが、妊婦さんは虫歯になりやすいです。
もし今まで何もなかったとしても、
定期的に歯医者さんへ行くことをおすすめします。
その際には必ず、歯科医師やスタッフに
妊娠していることを伝えるようにしましょう。
妊娠初期はお腹が大きくないので、医師やスタッフも気づきづらいものです。
無理はしないようにすることも大切で、
もし治療中に気持ち悪くなったとしたら、すぐ医師にいうべきです。
歯医者さんに行く前に具合が悪くなった場合も、
「直前でキャンセルを入れるのは悪いから…」と無理して行くのはおすすめできません。
体調のよいときに治療を行えるように予約を取りなおしましょう。
あさざわ歯科医院では、妊婦さんの虫歯治療を積極的に受けつけています。
かかりつけ産婦人科の電話番号を前もって確認をしておいて下さい。
何かあったらご連絡いたします。
治療にストレスを受けず、緊急時に適切な対応をいたします。ご安心下さい!
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