自分に合った【歯磨き粉の選び方】 電動歯ブラシは?
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このコラムを書いた人
歯科衛生士 MT
あさざわ歯科、歯科衛生士のMTです。一人でも多くの方が
健康的な歯で幸せな生活を送れるよう治療に対する不安や
恐怖を和らげ、安心して治療を受けて頂くために、日々勉強
をしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願
い致します。
こんにちは! 越前市あさざわ歯科医院、
歯科衛生士のMTです。
当院では、インプラントの検診や
歯周病の定期健診を行っており、
歯みがきの指導をしていますが、
最近電動歯ブラシ使用の患者さま
が増えています。
そこで今回は、 『歯磨き剤の選び方と
電動歯ブラシの歯みがき剤の量』
について書いていきたいと思います。
◆歯磨き剤の種類
現在、歯磨き剤はさまざまなものが
販売されています。
ドラッグストアなどで数多く売られている
歯磨き剤の中から、自分に合った1つを
選ぶのは簡単ではありませんよね。
① 虫歯予防がメインの歯磨き剤
② 歯周病予防がメインの歯磨き剤
③ ステイン(着色汚れ)の除去が
メインの歯磨き剤
④ 研磨剤が含まれていない歯磨き剤
⑤ 泡の出にくい歯磨き剤(電動ハブラシ
専用もあります)
⑥ インプラント治療されている方用の
歯磨き剤(フッ素が入ってません)
◆① 虫歯予防がメインの歯磨き剤
虫歯予防に有効な成分としておなじみの
「フッ素」。
市販の歯磨き剤にはフッ素が含まれて
いることが多く、どの歯磨き剤を選んでも
虫歯予防効果は得られるでしょう。
しかし歯磨き剤に含まれるフッ素の濃度は、
濃ければ濃いほど虫歯予防効果が高いです。
しかし万が一飲み込んでしまった場合などを考慮し、
市販の歯磨き剤に含まれるフッ素濃度は定められています。
現在その基準値は1500ppm。
2017年医薬部外品として1500ppm
ほどの高濃度フッ化物を配合した歯磨き剤
が市販できるようになりました。
この歯磨き剤は歯周病や加齢の影響
で起こりやすい「根面う蝕」
(歯根のむし歯)の予防に効果があります。
病院や歯科医院で、治療の仕上げにフッ素を
塗られたことはありませんか?
30分間は飲んだり食べたりを控えてください
・・・というあれです。
そのような病院や歯科医院で使用される
フッ素の濃度は9000ppmと、
歯磨き剤に比べるとかなり高濃度。
定期的に塗ってもらうことで、
虫歯予防効果が大いに得られます。
このような単位や目安を知っておくと、
歯磨き剤を選ぶ参考になるでしょう。
◆歯周病予防がメインの歯磨き剤
歯周病予防用の歯ブラシとの併用がおすすめ。
歯周病予防を主に謳っている歯磨き剤は、
歯茎を引き締める成分や殺菌に効果的な成分
が含まれています。
歯茎の腫れや歯茎からの出血、
歯周病が気になる方は歯周病予防の
歯磨き剤を使用してみましょう。
歯周病の主な原因であるバイオフィルム
(歯垢、プラーク)は歯ブラシで取れますが、
歯磨き剤も併用することで
より効果を感じられるでしょう。
歯周病が気になる方は、まずは歯ブラシは
鉛筆を持つように軽く握ります。
歯ブラシの毛先を歯周ポケットに入れ込む
イメージで磨くとより効果的です。
小刻みに往復運動(一ヶ所20回位)をしていきます。
そのため毛先がフラット(平切り)な物や山切りのものよりも、
毛先が細くなっている歯ブラシの方が適しています。
▼歯ブラシの毛先を歯周ポケットに入れ込むようにして
細かく動かす。(ただし力を入れないで!)
◆③ステイン(着色汚れ)の除去が
メインの歯磨き剤
歯科医院でのホワイトニングほどの効果は
期待できません。
正直、市販の歯磨き剤で「歯科医院の
施術と同じホワイトニング効果」を
得るのは現実的ではありません。
それは歯科医院で使用するホワイトニング薬剤と、
市販の歯磨き剤に使われる歯を白くする成分は、
種類が異なるから。また歯科医院で受ける
ホワイトニングと同レベルのものを市販品に
配合するのは、法律で禁止されています。
そのため歯磨き剤では「現在ついているステイン
(着色汚れ)の除去」というよりは、
「ステインが付着・定着するのを予防する」という
意味で使用すると良いでしょう。
また、歯科医院でホワイトニングを受けた後、
その白さを維持するために
使用するのも正しい使い方です。
◆④ 研磨剤が含まれていない歯磨き剤
ほとんどの歯磨き剤には「研磨剤」が含まれています。
研磨剤と聞くと歯が削れるのでは・・・
と思ってしまいますよね。
これは間違いではありません。
研磨剤が含まれていることで歯の表面に
ついた歯垢(プラーク)や汚れは落ちやすく
なりますが、歯を傷つけてしまうと かえって
虫歯になるリスクが上がります。
また入れ歯を清掃するときも、
入れ歯自体を傷つけてしまうので
歯磨き剤は使わないようにしましょう。
それと歯肉退縮により露出した象牙質とエナメル質
の虫歯を予防効果のあるものも出ています。
基本的にはさほど問題はありませんが、
歯の質が弱っているご高齢の方などは、
研磨剤が入っていない歯磨き剤をおすすめします。
研磨剤が入っていない歯磨き剤は、ドラッグストア
などよりも歯科医院で販売されています。
◆⑤ 泡の出にくい歯磨き剤
ほとんどの歯磨き剤には「発泡剤」も含まれています。
発泡剤は泡立ちを良くするための成分です。
歯磨き剤を使用していると唾液が多く出て
磨きにくい・・・という方は、発泡剤が含まれて
いない歯磨き剤を使用すると良いでしょう。
発泡剤が含まれていないことで、
実際は不十分なのにさっぱりして満足してしまう
・・・というのも防ぐことができるでしょう。
また長く磨けない場合は、
最初は歯磨き剤なしで磨いてその後に
歯磨き剤を付けて磨く「2度磨き」もいいでしょう。
発泡剤が含まれていない歯磨き剤も、
研磨剤の時と同じで、ドラッグストア
などよりも歯科医院など専門機関で販売
されていることが多いです。
◆歯磨き剤の必要性
≪歯磨き剤の効果≫
歯磨き剤を使った場合と
使わない場合では使った方が
プラーク(歯垢)の落ちがいい
ことが実験で証明されています。
✔ ︎虫歯を防ぐ
✔ ︎歯周病を防ぐ
✔ ︎ステイン(着色汚れ)を落とす
✔ ︎口臭を予防する
✔ ︎歯垢(プラーク)をつきにくくする
など歯磨き剤にはさまざまな効果があります。
最近は歯質の強化をねらったフッ化物
(フッ素)入り歯磨き剤、
炎症を抑える薬剤が含まれた
歯周炎予防効果が期待できる
歯磨き剤などさまざまな種類があります。
≪歯磨き剤は使った方が良いです≫
ただし市販の歯磨き剤は複数の
薬剤が入っていることが多く、
主な薬効成分の濃度は低いです。
歯科医院専売品は成分の濃度が
高く設定されています。歯科医院
で私達に相談して下さい。
歯垢(プラーク)を落とすのはあくまで歯ブラシです。
物理的にこすることで歯垢(プラーク)は落ちます。
歯磨き剤はあくまでそれを手助けするもの。
歯磨き剤を使わないからといって歯垢(プラーク)が
落ちにくくなる・・・ということはありません。
歯磨き剤をつけずに歯磨きしていて、ほぼ完璧に
磨けている患者さんも実際にいらっしゃいますが、
先ほど言いましたように、使った方が落ちもよく時間の
短縮、虫歯・歯周病の予防にもなります。
歯磨き剤の中には。ステイン(着色汚れ)を除去して
歯を白くする効果のものもあります。
そのため、歯磨き剤は使用した方が良いです。
値段も数百円のものが多く、どこででも手に入りやすいです。
そのため、患者さんに歯磨き剤を使うか使わないかどちらが
良いか聞かれたとき、私は「使った方が良い」
とお伝えしています。
◆正しい歯磨きの量
歯磨き剤を使う時に注意したいのがその量。
正しい歯磨き剤の量は2cm程度(2g)
とされています。
歯ブラシの毛の部分のいっぱいくらいの量です。
フッ素配合歯磨き剤は歯ブラシの毛先いっぱい
(2cm位)に付けないと薬効成分の効果が
発揮できません。
◆電動歯ブラシの歯磨き剤の量は?
電動歯ブラシを使うときは、歯磨き剤は少量に留め、
以下のことに気をつけましょう。
歯磨き剤には研磨剤が含まれているものもあります。
手で磨く分にはさほど問題ありませんが、
電動歯ブラシの時は話が別。
電動歯ブラシにより強い清掃性・振動が歯に加わります。
その時、研磨剤が含まれた歯磨き剤をつけていると、
歯の表面を傷つけたり知覚過敏の原因となります。
そのため電動歯ブラシを使う時は、
歯磨き剤は少量に留めておき、
歯の面に強く当てすぎないよう注意しましょう。
あるいは 【研磨剤】 が含まれていない歯磨き剤
を使用するようにしましょう。
電動歯ブラシ専用のものやジェル等はおすすめです。
※あさざわ歯科で販売中です!
あとよく泡立つ【発泡剤】も少なめか
入っていないものをおすすめします。
いかがでしたか? 自分に合った【歯磨き粉の選び方】
電動歯ブラシは? について理解が深められたでしょうか。
歯磨き剤は、使った方が歯垢が落ちやすく、
時間の短縮、虫歯・歯周病の予防にもなります。
また、歯磨き剤の中にはステイン(着色汚れ)を
除去して歯を白くする効果のものもあります。
ご自分に合った物を歯科衛生士に相談しましょう。
快適な環境でクリーニングやメンテナンスをお受け下さい ♪
越前市あさざわ歯科医院、歯科衛生士のMTでした。
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