歯医者さんで使う【フッ素】って 危なくないの? 費用は?
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このコラムを書いた人

歯科衛生士 MT
あさざわ歯科、歯科衛生士のMTです。一人でも多くの方が健康的な歯で幸せな生活を送れるよう治療に対する不安や恐怖を和らげ、安心して治療を受けて頂くために、日々勉強をしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
こんにちは! 越前市武生あさざわ歯科医院、
歯科衛生士のMTです。
当院では、インプラントの検診や虫歯・
歯周病の定期健診を行っておりますが、
最近ではクリーニングやホワイトニングを
希望される患者さまも増えています。
そこで今回は、虫歯予防に効果のある
『歯科医院で使用されるフッ素』
について書いていきたいと思います。
◆虫歯予防に役立つフッ素
≪ 目次 ≫
① フッ素の種類
・フッ化ナトリウム ・フッ化第一スズ フッ化ジアミン銀
② フッ素の特徴
③ フッ素塗布にかかる費用
④ フッ素の効果
・エナメル質の強化 ・初期虫歯の修復 ・抗菌作用
・中機関の予防効果 ・知覚過敏の軽減
⑤ フッ素の塗布方法
・トレー法 ・ジェルの直接塗布法 ・フッ素洗口法
・高濃度のフッ素塗布
⑥ フッ素の まとめ
◆虫歯予防に役立つフッ素
今回は歯科医院で使用される『フッ素』
について、お話しします。
歯科医院では、主に次の 3種類の『フッ素』
が活躍しており、それぞれ効果的に歯の
エナメル質を強化し、虫歯予防に役立っています。
◆フッ素の種類
≪1.フッ化ナトリウム (NaF)≫
一般的な 『フッ素塗布材』 として広く
使われており、歯に直接塗布されます。
ジェルやフォーム、液体の形で提供され、
虫歯予防に非常に効果的です。
≪2.フッ化第一スズ (SnF2)≫
虫歯予防だけでなく、歯茎の健康を維持し、
歯の感受性を低減する効果があります。
フッ化第一スズは、歯科医院で使用される
フッ素の一種であり、フッ素単体とは異なり
危険性は低いです。
適度に摂取していれば人体に被害を
もたらすことはほぼありません。
≪3.フッ化ジアミン銀 (SDF)≫
比較的新しいフッ素の形態で、
特に進行している虫歯の治療や
予防に使われます。
銀の抗菌作用とフッ素のエナメル質
強化作用が組み合わさっており、
虫歯の進行を止めるのに効果的です。
ただし、塗布部分が黒く着色します。
現在は、黒変しないように改良する
研究もされています。
◆フッ素の特徴
歯や骨に良い影響を与えることが知られています。
例えば、
フッ素は歯磨き粉や水道水に添加され、
虫歯予防に使われます。
フッ素が歯に含まれるエナメル質を強化し、
酸による損傷を防ぎます。
フッ素は、緑茶など自然界にも多く含まれています。
なかには「フッ素は危険な物質ではないのか」
「安全性に問題はないのか」と不安に感じている方
もおられるのではないでしょうか。
特に小児期に過剰摂取すると、歯に白い斑点が
できることがあります。(歯のフッ素症)
フッ素は適量を摂取することで
健康に良い影響を与えますが、
過剰摂取には注意が必要です。
フッ素の正しい使い方を歯医者さんで
しっかり学びましょう。
◆フッ素塗布にかかる費用
フッ素塗布にかかる費用は病院によっても異なりますが、
1,000〜2,000円程度 が相場です。
歯科医院によっては、フッ素塗布単体ではなく、
歯磨きの指導やクリーニングもセットで
行ってもらえる場合もあります。
歯磨き指導・クリーニングも込みの場合、
若干費用が高くなるケースもあるでしょう。
なお子どもを対象とした定期検診では、
検診の一環としてフッ素塗布を無料で
行っていることもあります。
◆フッ素の効果
≪1.エナメル質の強化≫
フッ素は歯の表面にあるエナメル質
(歯を保護する硬い層)に吸収され、
これを強化します。これにより、
酸に対する抵抗力が高まり、
虫歯ができにくくなります。
特に
子どもの歯や生えたばかりの永久歯
(生えてから約2年ほど) は、
エナメル質が十分に硬くないため、
フッ素による強化が効果的です。
≪2.初期虫歯の修復≫
虫歯が進行する前の初期段階では、
歯のエナメル質が酸によって部分的
に溶け始めます。
フッ素は、この初期の虫歯を修復
する【再石灰化】 を促進し、虫歯
の進行を防ぐことができます。
≪3.抗菌作用≫
フッ素には虫歯の原因菌(主にミュータンス菌)
の働きを抑える効果もあります。
この菌が作り出す酸が歯を溶かして
虫歯を引き起こすため、フッ素によって
菌の活動を弱め、虫歯を防ぎます。
≪4.長期間の予防効果≫
歯科医院で使用されるフッ素は、
家庭で使用する歯磨き粉や洗口液
よりも濃度が高いため、長時間/
長期間にわたって歯の表面に留まり、
持続的な虫歯予防効果があります。
定期的なフッ素塗布を受けることで、
虫歯リスクがさらに低減します。
≪5.歯の知覚過敏の軽減≫
特定のフッ素製品(例:フッ化第一スズ)は、
歯の知覚過敏の症状を軽減する効果も
あります。
フッ素が歯の表面に細かなバリアを
作り、冷たいものや甘いものが歯に
直接触れるのを防ぎます。
◆フッ素の塗布方法
≪1.トレー法≫
フッ素を含んだジェルやフォームを専用の
トレー(マウスピースのような形状のもの)
に入れて、それを歯全体に密着させる
方法です。患者はトレーを口に入れ、
数分間そのまま保持します。
→ 特徴
歯全体に均等にフッ素を塗布することができ、
効果が高いです。フッ素の濃度が高いジェル
やフォームが使われることが多く、短時間で
高い効果を得られます。使用場面は、子供
や大人の虫歯予防に広く使われます。
≪2.ジェルの直接塗布法≫
フッ素を含んだペーストやジェルを
歯科医が歯の表面に直接塗る方法です。
ブラシや綿棒を使って、フッ素を丁寧
に塗布します。
→ 特徴
操作が簡単で、特定の部位に集中的に
塗布できます。特に虫歯のリスクが高い
部分にピンポイントで塗ることができます。
使用場面は、乳歯や永久歯が生えた
ばかりの子供に行われることが多く、
虫歯ができやすい部分に塗布します。
≪3.フッ素洗口法≫
フッ素を溶かした液体で口をすすぐ方法です。
歯科医院だけでなく、学校や家庭でも使用
されることがあります。
→ 特徴
簡単行える方法で、特に定期的な虫歯予防
に適しています。濃度は比較的低めですが、
継続的に使用することで効果を発揮します。
使用場面は、小学校などで集団予防
として行われることがあり、
定期的に使用することで
虫歯予防効果を高めます。
≪4.高濃度のフッ素塗布≫
高濃度のフッ素を含むペースト(ペースト状
の塗料)を歯科医が歯の表面に塗布する
方法です。ペースト粘性があり、塗布後に
乾燥して歯にしっかりと付着します。
→ 特徴
長時間にわたってフッ素が歯の表面に
留まり、強力な虫歯予防効果があります。
一度の塗布で効果が長く持続するため、
定期的な塗布が推奨されます。
使用場面は、小さな子供や虫歯リスクの
高い人に多く使用され、簡単に塗布できる
ため広く使われています。
◆フッ素のまとめ
フッ素は、患者の年齢や虫歯リスクに応じて
使用方法や目的に種類があります。
特に子供の歯の成長段階や、虫歯リスクの高い部分に
対してフッ素を塗布することがとても効果的で重要です!
使用方法や適切な量を守って、有効に使っていきましょう。
また、使用方法がわからない場合などは、お口の中を
一度歯科医院で見てもらい相談すると良いでしょう。
いかがでしたか?
歯医者さんで使う【フッ素】って危なくないの?
費用は について理解が深められたでしょうか。
虫歯菌は、糖分を餌として酸を作り、歯の表面が酸に
長時間さらされると歯が溶けて虫歯になります。
フッ素には、細菌の繁殖を抑制し歯の表面のエナメル質を
強化する作用があります。 そのため、
虫歯の発生リスクを減らすことが期待できるのです。
快適な環境でクリーニングやメンテナンスをお受け下さい ♪
越前市武生あさざわ歯科医院、歯科衛生士のMTでした。
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